ランチタイム
不潔恐怖のせいで、私は同じ席にしか座れませんし、授業前に机をウェットティッシュで拭きます。
当然、自分のものをそのスペース以外には置けません。
しかし、例外ができました。
それがランチタイムです。
前のクラスの友人で集まって、学生用のキッチンで昼食をとるようになったのは、つい数週間前。
それまで私は教室以外でお弁当を食べたことはありませんでした。
しかし、彼らとの交流は楽しく、正直に言うと日本語しか話さない日本人のクラスメイトといるより勉強になります。
ブラジル人もコロンビア人も明るく陽気で、私に元気をくれます。
症状のひどい日にはハグをしてくれ、安心する言葉をくれます。
とても寛容な彼らと出会えて、本当に恵まれていると感じています。
彼らに初めて会った10週間前よりもフレンドリーになったと言われ、そっちの方がいいと微笑んでくれたことにも感謝しています。
そして、最近では握手も彼らとなら出来るようになりました。
まあ、自分の荷物に触る前には手を洗ってしまいますが……
それでも、かなりの進歩です。
それに加えて、彼らと昼食をとるキッチンのテーブルを拭かずにお弁当箱を置けるようになりました。
他の学生も使うので毎日同じところを使うわけでもなく、ごく自然にできるのです。
信じられませんが、本当のことです。
少しずつ強くなっていることを日常の一コマから喜びを見出せる。
それが支えとなっています。