私だから教えられる日本語
友だちになったタイ人の子に休日、呼び出されました。
曰く、英語の練習をしたいとのこと。
私も勉強をするいい機会なので、誘いに乗りました。
私がその子のスピーキングのミスを見つけて、正しく直すという感じで、雑談をしていました。
そこで、ふと日本語について質問を受けたのです。
タイ人の子は日本に留学するか迷ったというほど、日本語の勉強を高校時代にしてきたようで、かなりナチュラルに日本語を会話に織り交ぜてきます。
そんな彼の最初の質問は、「大丈夫ですね」と「大丈夫ですか」の違いでした。
確認行為の1つとして私には文章を何度も見直して文法や細かい違いをチェックしていた時期があります。
そのため、これには案外たやすく答えられました。
「大丈夫ですか」は相手が大丈夫かどうかあなたにはわからない時に使う質問。
「大丈夫ですね」は相手がほぼ100%の確率で大丈夫だとあなたはわかっている時に念押しのようなチェックとしてする質問。
それを聞いて彼は次の疑問をぶつけてきました。
「可愛いですか」と「可愛いですね」の違いです。
なるほど。
これは先程とだいぶ異なるものです。
でもこれも単純です。
「可愛いですか」はあなたの意見ではなく相手の感性を問うもので、物に対して使うことが多い。
「可愛いですね」はあなたの主張で、物だけでなく相手にも言える。
「ね」と「か」の差って私たちが意識しているよりも大きく、これだけで意味が変わってきます。
私がやたらとこだわった文章表現の確認が意外なところで役に立ったので、あの時の大変さも今に繋がっているのだと実感しました。