英語で喧嘩をしてみました
海外で携帯端末を使う時、多くの人が機内モードにしてWI-FIのみで過ごすのではないでしょうか。
しかし、いつどこでもフリーのものが使えるわけではありません。
長期留学となるとそれだけでは間に合わないというのが現状です。
そこでどうするのかというと、SIMカードを入れ替えるのです。
ご存知の方も多いかと思いますが、ただ現地の携帯会社でSIMカードを買うだけではいけません。
日本にいる間に事前準備として、SIMロックを解除しておく必要があります。
海外からでもできないことはないですが、手続きが非常に煩雑なので、日本にいるうちにしておく方が無難です。
こうすることで、WI-FIがないところでも携帯端末の利用が可能になるというわけです。
これにはプリペイドのカードもあれば、月毎に支払う契約にしておくものもあります。
ギガ数が選べるので、携帯会社を比べてみるといいかもしれません。
また現地の安い端末を購入するという手段もあります。
私もSIMカードを買いました。
しかし、いざアプリケーションを起動しようとしてみても、使えませんでした。
理由は簡単です。
お察しの通り、無知だったためロックをかけたままでした。
仕方がないので1ヶ月で契約を切りました。
これが面倒なことに、契約者本人からの電話での手続きのみ受け付け可能だというのです。
あまり英語が話せなかった私には酷でした。
それでも、なんとか事を成し遂げたのです。
しかし、クレジットカードからの支払をしていたはずですが、上手くできていなかったようで、毎月請求のメールが届きました。
最初はなんのことか見当もつかず、放っておきましたが、しばらくしてから意味に気がついて携帯会社を訪ねました。
曰く、その会社に私のクレジットカードが対応していなかったため、最初の1ヶ月分だけの請求がおくられつづけていたとのこと。
現金での払い込みは郵便局を通してからでないといけないと言うので、その足でそこへ向かいました。
長い列に並び、ようやく払えると思ったら、今度はその国の携帯番号が必要だとか。
また店に戻って私のSIMの番号を聞き、郵便局へ。
すると今度は会社の情報が云々。
再度、携帯ショップへ赴き、また戻りました。
全ての情報を手に入れて、手続きを開始したのですが、職員の方に「できない」と言われてしまいました。
何度も今まで同じ方に言われて、その度に近くもない道を往復してきたのに、あんまりです。
「なんでできないんですか?」
「さあ?」
ありえないほど、ぞんざいな扱いでした。
「無責任じゃないの?」
と私は思わず日本語で口走ってしまいました。
その後、しばらく英語でやり取りをしていましたが、取りつく島もありませんでした。
「原因を調べるのがあなたの仕事じゃないの!?」
言い合いは熱を帯び、喧嘩のようになりました。
私は普段からこういうことをしているわけではありません。
日本ではこういったトラブルを起こしたこともありません。
しかし、あまりの態度にバトルが始まってしまったのです。
結果はご想像通り。
泣かされました。
相手も英語が第二言語だったようで、もう何を言われているのか聞き取りにくくて仕方がなかったところからして負けです。
カウンターを離れて咽び泣いていると、親切な旅行中だというお姉さんが声をかけてくれました。
私たちの言い合いが聞こえていたらしく、話を聴いてくれました。
最初はネット翻訳を使おうとしていましたが、私と普通に話が通じるとわかるや否や、会話が成立しました。
そして、彼女は件のスタッフのところまで行き、言い分を尋ねました。
しかし、スタッフはわからないとしか答えません。
そこで、彼女は私の携帯ショップからのメモをチェックして、番号が1つ飛んでいることを発見したのです!
普段から仕事をしているスタッフにわからず、旅行者の彼女にわかるのは怠慢の差でしょうか。
彼女にお礼を告げると抱きしめてくれ、その上、日本贔屓なのだと言ってくれました。
こんな醜態を見せたのにありがたい限りです。
私がもう1度携帯会社を訪ねると、そこのスタッフさんに番号を抜かして伝えていたことを謝られました。
そして、後日改めて別の郵便局で手続きをしました。
もうあそこには行きたくありませんでした。
そして、それからしばらくして、私がトラブルを起こした郵便局は潰れてしまったのです。
不思議なこともあるものですね。