外国暮らしの病

心の病を患って数年。なんと海外に飛び出ちゃいました! そんな私の留学生活日記。→帰国しました

ホームステイでトラブルにあった友人の話

それなりに長いこと留学をしていると、友人も当然のことながら増えてきます。

私たちにとって重要な話題は「家について」です。

とくに、ホームステイからフラットに切り替える時つまり滞在1ヶ月目もしくは3ケ月目の間にいる友人を持つと、なにかと相談を受けるものです。

内容はフラットの見つけ方や治安の良いストリート、いいスーパーや化粧品など多岐に渡ります。

しかし、1番多いのがステイ先とのトラブルです。

私も1度派手にやらかしていますから、体験談などを聞かれることもあります。

今回は友人に起きたホームステイ関係のトラブルをお話ししようと思います。

彼女の滞在先は一見すると良さそうなところでした。

細々とした問題はありましたが、それも些細なものです。

例えば、子供がいるから帰宅するとすぐに夕飯が始まっているので、放課後にどこにも行けないという類です。

しかし、日を追うごとに不都合が生まれました。

週末、誰も家にいないと鍵がないので外出できないことは日常茶飯事。

反対に、誰か帰ってくるまで鍵がないので家に入れず待ちぼうけすることもあったそうです。

さすがに彼女にも予定があるので鍵を持ちたい旨を伝えたらしいのですが、ホストは過去に学生と鍵で問題があったらしく要求を拒否しました。

私がホームステイをしていた時は、1軒目が子供の長期休暇中のみ鍵を所持させてくれ、それ以外は隠してある鍵を使うことができましたし、2軒目では常に鍵を持ち運ばせてくれました。

他のところでも学生に鍵を渡すのは当たり前のことです。

しかし、彼女はその権利を得られませんでした。

やがて、ホームステイ終了時期になり、手続きやホームステイ先の良し悪しの調査にあたり学校のスタッフさんに質問したそうです。

「鍵って普通は預けてもらえないものなんですか?」

何気ない疑問が事態を急展開させてしまいました。

どうやら学生には鍵を渡すというのがルールだったらしいのです。

スタッフさんはすぐにでもその家に連絡をしようとしたのですが、残りわずかなステイ時間で面倒を起こしたくなかった彼女はこうお願いしました。

「どうか私が出て行ってから言ってくれませんか?」

私もシャワーの件でスタッフさんがホストマザーに電話をしたので、経験済みですが、こういった注意を受けた場合に相手から非難されることもあります。

それを彼女は恐れたのです。

そして、彼女が無事に引っ越しを終えた後、事件は起こりました。

彼女の携帯に1件の着信がありました。

ホストマザーからです。

最初は単に用事があるという体裁でしたが、本題はそれではありません。

学校のスタッフさんにどうして鍵のことを言ってしまったのかと問い詰めるようなものでした。

彼女に非はありません。

規則を破った向こうが悪いのですが、責められるのは彼女ばかり。

スタッフさんにはホストを注意する義務がありましたし、彼女は鍵の件が純粋に疑問だっただけで、悪いことかどうかなんて知る由もありませんでした。

 また、こんな話もあります。

ある男の子を受け入れていた家のお話です。

そこで彼が受けていた食事のサービスがあまりに酷かったため、学校に相談したそうです。

「朝はトースト1枚、夜は生の人参だけしか食べられない」

学校はすぐにホストマザーに連絡を入れ注意しました。

そして、彼が家に戻ると、とんでもないことが起きていたのです。

なんと、彼の私物が全て玄関の外に出されていたというのです。

結局、彼はホームステイをやめました。

平均で私たちはホームステイ先に週300ドル近くを払ってきました。

決して安価ではありません。

善意で泊めてもらっているわけでもありません。

これはサービス産業です。

義務と権利で関係が成り立っているのです。

中には本当にいいホームステイ先もありますが、そこに行けるかどうかは運次第です。

もしもホームステイをするなら、それなりの覚悟をして行くことをおすすめします。