外国暮らしの病

心の病を患って数年。なんと海外に飛び出ちゃいました! そんな私の留学生活日記。→帰国しました

めんへらる/めんへらりずむ

以前こんな記事を書きました。
https://kurage-no-okoku.hatenablog.com/entry/2020/02/20/193158
美人はか弱いものである。
言い換えれば、「か弱いものは美人である」とならなくもないです。
正確に言うと、若干の語弊がありますが、ここではこの2つをイコールということにしておきましょう。
その方がこれから展開する話がクリアになりますからね。
さて、前回少し触れた「メンヘラ」について、どんなイメージがあるでしょうか。
私が思い浮かべるのは、高校生くらいの女の子か中性さん。
やたらと平仮名や小難しい漢字やポエムが好き。
それから、色が白くて手足が長い。
守ってあげたくなる神秘的な雰囲気で。
軽くゴスロリ系のファッションで、リストカットの跡を隠しているとか。
表情筋はあまり動かないのに、整った顔立ち。
そして、か弱さが滲み出ている。
あながち間違ってはいないでしょう。
彼女たちは寂しくて寂しくて構ってもらいたくて仕方がないのです。
気持ちは痛いほどにわかりますよ。
でも、私もいい年なんでそんなことはしませんし、少なくともそんな高校生ではありませんでしたが。
「メンヘラは可愛い子が多い」というのは最近よく耳にする言葉です。
つまり、「メンヘラは可愛い」と言い換えることも先ほどの理論を用いるとできてしまいます。
そして、「かわいそうな自分」を「メンヘラ」化する人たちが現れるのです。
そこには暗に「自分は可愛い」という自信の現れと「可愛い自分を構ってほしい」という欲求が存在します。
可愛いだけじゃダメなんです。
か弱くて、放っておいたら危険かもしれない。
そう思わせることで、ファンを増やしていきます。
Twitterでよく見る病み垢さんのタグにこんなものがあります。
「美男美女と繋がりたい」
この言葉の中にそっと芳しい思い込みがあることに気づけるでしょうか。
このタグを使っている方は無意識だとしても、
「自分は美男美女に当てはまる」
と言ってしまっているのです。
それで、加工ガンガンの自撮りをあげては、
「ぶすすぎてつらい」
とかうそぶくのです。
そうすると、湧いてきたファンが、
「そんなことないよ!かわいいよ!」
と持ち上げます。
なんて不思議な構図でしょうか。
もちろん彼女たちにも悩みはあるでしょうし、その寂しさは本物かもしれません。
でも、私たちに擬態しないでほしいのです。
精神疾患の闘病アカウントにいる人たちは案外「ふつう」です。
それというのも、見た目にそんなにこだわるような余裕なんかないし、それ以前に「ふつう」に擬態しておくことが見くびられないために必要なのです。
まだまだ精神病への偏見は凄まじいですからね。
それで病気に真剣に向き合っているのに、「メンヘラさん」から「変なやつ」とか「気が狂っている」とレッテルを貼られるのです。
もちろん私が語っているのは一部の話ですが。
いつでもやめられる「メンヘラさん」とやめたいのに一生の長い期間を病気に捧げる私たちとでは、一体どちらが健全なのでしょうね。
私はつい病み垢さんを見るとからかわれているような気になってしまうんです。
そうして、健常者の方に「精神疾患のある人はみんなこうだ」と思われてしまうのが嫌なんです。
私は普通の見た目をしているから、完全に健康だとされると、それに反していると明らかになった時が大変なんです。
信じてもらえなかったり、自意識過剰だと勘違いされたりしたくないんです。
「メンヘラ」は結構ですよ。
好きにしてください。
でも、それと闘病を一緒にしないでください。