もっと素直に
他人への自己主張が苦手でした。
大勢の人からの注目を集めるのが怖かった幼少期。
引っ込み思案だけど、内弁慶。
それでも、本音が顔に出るという、なかなか困った子どもでした。
赤面とかはしないので、冷たく見られることもありましたが、とても恥ずかしがりで人見知りしていただけなのです。
心を許すと、たくさん喋りたがりますし、ベタベタしたがるタイプです。
大人を語ってもいいくらいの歳になって、英語を使う生活を始めると面白いことがおきました。
子ども時代よりも子どもらしく振る舞うようになったのです。
これは決して悪い意味ではありません。
ただ率直に自分の心からの言葉を発信できるようになった、ということです。
甘えるということも同時に知りました。
友だちとハグをして、お互いの成長を褒め合い高め合う、裏表のない関係性にどれだけ助けられたことか。
「あなたはまだベイビーよ、ハニー」
年上の女友達にそう言われたこともあります。
「私が」思ったり、信じたりしているという主語を確定させた言語が素直さを取り戻してくれたのでしょうか。
ここでの「ベイビー」というのは「子どもっぽい」という意味でなく、「まだまだ成長途中の若者」ということ。
こういう励ましをうれしく受け取ることができるようになったのも、また成長でしょう。
私が何を好きで、誰が好きなのかもはっきりと言えるようになりました。
「その考え方すき」
「あの先生すき」
毎日のように何かしらかをすきと言える生活は、私を豊かにしてくれます。
こういうことは、日本語だと伝えづらいので、日本人の友だちとも英語で伝えることが多いのです。
「あなたが幸せなら、私もまた幸せ」
こんなこと、なかなか日常生活で言えないと思います。
でも、英語ならすらっと出てくる。
不思議ですね。
まだまだ日本語で自己主張をするのは苦手ですが、いつか意見をきちんと言えるようになりたいのです。