プリンを探して三千里
三千里は冗談として、プリンを必死に探したのは本当のことです。
日本ではスーパーマーケットやコンビニエンスストアで簡単に手に入れられるスイーツですが、ここでは違います。
どうしても食べたくて手作りを試みるも、所詮は手作り。
私の腕では本格的なものは作れませんでした。
そもそも調理の工程で、電圧的に不可能な部分もあります。
そこでやはりプリンを買おうという思考に至るのです。
しかし、お手軽スイーツのはずのものが、どうやっても見つけられないのです。
ケーキ屋さん自体がほとんどなく、誕生日のケーキでさえスーパーマーケットで購入する国です。
いわゆるコンビニスイーツも存在しません。
代わりにコンビニで売っているのはfish& chipsです。
ないとなったら徹底的にいろんなお店を回るしかない!
そう決意し、私は街中のスイーツがありそうなところ、カフェを覗きました。
そうして、ようやく見つけられたのです!
中国人のパン屋さんで。
意外すぎるところに出会いは転がっていました。
たまたま入ったパン屋さんにまさかプリンがあるなんて。
恋い焦がれた甘味のお値段はなんと$5。
すごく小さいのにピザと同じ価格ですね。
さすがに迷いましたが、後日自分へのご褒美に買ってみました。
固めのしっかりしたプディングが癖になるほど美味しかったのを覚えています。
日本にいた頃はトロトロのが好きだったのに……!
今まで、そのお店でしかプリンを見たことはありません。
テスト後の土曜日に時々そこを訪ねてプリンを買うのがちょっとした楽しみです。