なんで私が海外に!? 中編
さて、管理してくれる人のいなくなった私はもはや自分を止めることはできません。
手洗いに小1時間、シャワーに2時間と時間がとてもかかります。
それでも、出席と成績だけは守り抜きたい一心でした。これも一種のこだわりです。
地元では世間体があるから、と渋っていた家族もさすがに堪えたのでしょう。その年の暮れに私を訪ねてきて心療内科に行きました。
驚くほどに私の症状は進行しており、すぐに治療が始まりました。
最初は服薬することで自分が壊れるとひどく不安でした。それと同時に無理をしていた部分が次々に暴かれて、ようやく自分のおかしさに気づいたのです。
しかし、言えるわけないですよね。こんな症状が友人に知られてしまったら恥ずかしい。こんな感情が私の中に浮かんできました。
休学しよう。もう1人じゃ生きていけない。でも、実家には帰れない。行く場所がない。そうした思考の中に、逃げたいという言葉が混じりました。
行こう、ここじゃない場所に。